産業用大麻(ヘンプ)の活用用途とメーカーのまとめ

産業用大麻(ヘンプ)とは、THCの濃度が低く、産業用に利用される大麻の総称です。ヘンプは、太古から人々が利用してきたもので、主に繊維用途や、縄の材料などとして活用されてきました。

産業技術の革新とともに活用用途も広がり、また、ヘンプの「農薬がほとんど不要・灌漑も不要」というエコフレンドリーな特性が再評価されています。

このページでは、産業用大麻(ヘンプ)の活用用途とその製品・メーカーなどをご紹介したいと思います。

 

ヘンプシード(麻の実)って何?大麻・ヘンプ・マリファナとは

健康に良いオイルを生み出す「ヘンプシード」って何の種子?

最近、お昼の情報番組で「ヘンプシードオイル」が今流行りの体に良い食用油として紹介されました。ミネラルたっぷり、必須脂肪酸もたっぷりとして大絶賛。脚光を浴び始めた「ヘンプ」ですが、それが「大麻」であるとはっきりと説明していない番組ちらほらでしたね。(麻とかぼかした表現もありますね。)
今回は、この「大麻草」とはとっても人類にとって有用な植物なのですが、ヘンプって何?マリファナとの違いって?って思っている方への説明を兼ねて、改めてヘンプ・マリファナについて整理してみました。

  1. そもそも「麻」って植物は何?
  2. 大麻=ヘンプ=マリファナ?種類・品種
  3. サティバ種とHemp(ヘンプ)
  4. Hemp(ヘンプ)の食用・繊維・建材としての有用性
  5. インディカ種とMarijuana(マリファナ)
  6. Marijuana(マリファナ)の医療用途での有用性
  7. 世界各国で合法化進む「医療大麻」

そもそも「麻」って何?「麻」という植物は存在しない?「麻」とは?

まずは、多くの人が知ってるようで知ってない、「麻」という言葉について。
「麻」というと、夏の衣料や麻紐やズタ袋などなんとなく思い浮かべるかと思いますが、「麻」という植物(種類)は存在しないんです!犬や猫を「ペット」と呼び、牛や豚などを「家畜」と呼びますが、「ペット・家畜」という動物がいないことは誰もが理解していることだと思います。「ペット」「家畜」はあくまで共通の価値・役割などを指し示す「概念」ですね。
実は「麻」も、大麻や苧麻(ラミー)・亜麻(リネン)・サイザル麻など「茎や表皮などから繊維・糸が作れる植物」をざっくりまとめた言葉です。犬と猫が交配できないように、大麻(ヘンプ)と亜麻(リネン)は交配不可の全く別種の植物です。つまりは「麻」なんて植物は存在しない、「麻」は概念であるということをまずは理解ください。

大麻=ヘンプ=マリファナ? タイプ・品種のお話と人類にとっての有用性

「人類にとって高い有用性のある」大麻ですが、大麻草には大きくけて3つのタイプ(亜種)に分けられています。これらは交雑可能な同種なのですが、それぞれに特徴と活用方法に違いがあります。

無題

Wikiより引用

左から
カンナビス・サティバ
カンナビス・インディカ
カンナビス・ルデラリス
という3タイプ(亜種)に分かれています。背の高いサティバ、背が低く枝別れの多いインディカ、なんだか雑草みたいなルデラリスに分けられます。

カンナビス・サティバ(Cannabis sativa )とヘンプ(Hemp)

カンナビス・サティバ(Cannabis sativa )とは、大麻草の中でも、2m〜約4mと背が高く育つタイプです。その中でも、産業用途に使う場合においてHemp(ヘンプ)と呼びます。陶酔成分THCの含有量が少ない品種が産業用栽培を許されています。(※必ずしもすべてのサティバ種が陶酔物質THCが少ないというわけではありません。注)

ヘンプは主に繊維用・食用(種子)として栽培されています。背丈が高いため、茎から長い繊維がとれます。日本での古くから栽培されてきたのは、この背丈の高い種類の大麻で、主に繊維を得ることが主な目的で利用されてきました。日本では、コットン(綿)が主流となるまでは、多くの衣料・織物にこの大麻が使用されてきました。食用としては、七味唐辛子に入っており、日本人の多くが一度は知らず知らずのうちに口に入れています。

また、特に神道(神社)において穢を祓う超絶パワー・プラントとして古くから重要視されてきた植物でもあります。身近な例としては、神社の縄(注連縄)に使われていたり、地鎮祭なんかの儀礼行為でも大麻繊維を見つけることができます。そのため、現在でもその繊維(精麻と呼ばれる美しい繊維)用途として、栃木県を中心に栽培されてます。なお、「とちぎしろ」と呼ばれるTHC成分のほとんど生み出さない品種のみが栽培許可されています。ただし、とちぎしろという品種でなくても、日本の在来種はそもそも陶酔成分の少ない品種で、特に医療・嗜好用としてはほとんど利用されてこなかったというのが、通説となっています。

ヘンプの有用性〜衣料・食料・建材としての活用〜

ヘンプは、生命力豊かな植物で、栽培にほどんど農薬を使用しなくても育ち、また、栽培可能範囲が広いエコフレンドリーな植物として注目を浴びています。北は北海道から南は沖縄以南まで成長可能な植物です。また、綿花のように大量な水を必要とすることもありません。
その繊維は、非常に強靭かつ機能性(抗菌性や速乾性)が高く、衣料やロープなどとして、種子は食料・バイオ燃料として、また茎の木質部(オガラ)は建材(ヘンプクリート)やパーティクルボードへの利用など、捨てる部分がないと言われています。
地球環境について憂い、持続可能な農業・繊維産業を真剣に考える多くの企業や個人は、ヘンプに期待を寄せ、実際にヘンプを使用した製品を作り始めています。

 

カンナビス・インディカ(Cannabis indica)とマリファナ(Marijuana)

カンナビス・インディカとは、サティバ種よりも背丈が低く枝を多くつける品種です。陶酔成分(THC)を多く含んだ亜種となっています。マリファナとして利用されるのは、このインディカ種が多いです。日本では他の麻薬と混同認識されており、大麻を使用すると「精神に以上を起こす。」と一般的に思われていますが、日本国外では「医療用途に使用するマリファナ(医療大麻)」が、再評価・合法化や非犯罪化など、見直されてきています。そもそも、いつから大麻は違法な薬物として扱われてきたのでしょうか。

東洋医学で重宝されてきた大麻
中国最古の薬物書「神農本草経」では、大麻が長期使用しても体に害のない安全な薬草として紹介されており、また、インドのアーユルヴェーダ(伝統医療)でも薬草として扱われてきました。
実は、日本でも「印度大麻チンキ」や「印度大麻タバコ」という名前の漢方として、薬局等で普通に販売していた時期がありました。主に、喘息などに効用があるとして使用されていたようです。(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/837460 110〜112ページ)

東洋の人々は経験則として、大麻が安全な薬草であると理解し、それを積極的に医療に活用してきました。しかし、1900年代に入ってからの国際的な薬物規制への潮流と、最終的には敗戦後のGHQ占領下において、「大麻取締法」が制定され、日本での大麻の医療使用・大麻栽培が基本的に禁止されることとなりました(栽培においては免許制。花穂や葉の所持・医療目的の使用・研究は禁止。茎と繊維の所持はOK)。それから現代に至るまで、日本では大麻は完全に悪いものとして扱われ、「ダメ絶対」というレッテルを貼られてきました。

大麻が身体にどのように「効く」のか、解明できたのはつい最近!
大麻が禁止された頃には、実は大麻が体に効くメカニズムがよくわかっていませんでした。1990年年代になってようやく、大麻の成分(カンナビノイド)が効くシステムが解明されたのです。ヒトの体内では、大麻の陶酔成分と同じような物質(内因性カンナビノイド)が作り出さており、また、それとに(よく、風邪や頭痛の薬で見るような鍵穴と鍵のような仕組みが人間に備わっており、その物質が判明。)海外では、カンナビノイドの研究・臨床試験が盛んに行われ、いわゆる身体的な依存性や精神的な依存性は、コーヒーなどに含まれるカフェインよりも低いことが明らかになっております。(ここらへんはいずれ詳しく書きたいと思います。)

マリファナの有用性〜医療大麻(Medical Marijuana)〜

医療用途で使用する大麻を医療大麻(medical marijuana)と呼びます。この医療大麻は、世界的に注目を浴びています。注目を浴びるポイントとしては、下記が挙げられます。

  • 根本的な治療法が確立されていない疾患への対症療法として。
  • 様々な慢性的な痛み・炎症を抑えることができる。
  • HIVや癌などにおける、悪液質(全身消耗症)などのへの療法。
  • 抗腫瘍作用・抗癌作用
  • 副作用がほとんどない。

大麻の主な作用としては、鎮痛作用(痛みを抑える)、抗炎症作用(炎症を抑える)、抗腫瘍作用、食欲増進作用(制嘔吐作用)、不眠症改善などが挙げられます。250種を超える疾患に有効とも言われています。その中には根本的な治療法が見つかっていない難病指定にされている疾患(多発性硬化症・クローン病など)も多数含まれています。
「痛み」については、いわゆる関節痛などから、モルヒネなど他の医療麻薬が効かない痛み(神経性疼痛)にまで効きます。
さらに、癌やHIVにおける全身消耗症(悪液質)にも有効とされています。食欲増進作用・制嘔吐作用により、「食事ができる」ことです。特に癌においては、体力を維持することは非常に大切です。
また最近では、皮膚癌への直接の塗布によって腫瘍が小さくなったという報告も多数あり、研究レベルでの抗腫瘍性が確認されています。(http://www.cancer.gov/about-cancer/treatment/cam/hp/cannabis-pdq#link/_26_toc)
また何より、長期的な使用において副作用が少ないことは、慢性的な痛みや症状と長い人生において付き合っていく上で、重要な要素になります。

世界中で進む医療大麻の合法化・非犯罪化

先進国では、大麻の合法化・非犯罪化の流れが時代の趨勢となりつつあります。現在、日本国内で乾燥大麻等を所持していた場合は、多くのケースで、執行猶予付きの実刑判決が下されます。譲渡・販売などしていた場合はいきなり実刑のケースが多いです。一方、海外諸国では大麻の少量の単純所持での非犯罪化が進むとともに、医療大麻の使用を認める国が増えつつあります。

青:医療大麻合法
水色:非犯罪化
ピンク:違法(だが通常罰せられることは少ない)
赤:違法
Legality_of_cannabis_for_medical_purposes2016年2月現在(参考ページ:wikipedia より。最新データはリンク先より確認お願いします。)

各国様々な背景や大麻に関する共通認識が醸成されているかなど違いはあるでしょうが、ヒトが人間らしく生きる権利(生存権)を真面目に考えている国・地域、傾向は見て取れますね。

ちなみに、日本の大塚製薬は、サティベックスという大麻製剤のアメリカでの販売権を持っていたりするんです。(もちろん日本では販売できないですが。)これから研究が進めば進むほど、上記でも述べたような、医療における大麻の活用方法や効能が明らかになってきます。
日本人は、多くの病気の患者さんを助けられるかもしれない選択肢が、奪われたままの状態であるということを考えなおすべきかと思います。(そしていつか自分が病気に罹り、大麻が必要になるかもしれないことも!)

 

以上、「麻」ってなに?から大麻・ヘンプ・マリファナの違い(分け方)についてとその将来性・有用性について整理してみました。上手に付き合って活用すると、地球環境・食料・医療など、多岐にわたって活躍する植物なのでは、と心から期待をしています。大麻のことが語ることも許されないタブーにならないように、色んな場所で大麻のこと話してください。

注 ※サティバ種でも、もともとTHCを多く含んだ品種もあります。また、交雑や品種改良等で、サティバ種でも陶酔性の高い大麻もたくさんあります。

ヘンプシード・麻の実ナッツ ヘンプ食品メーカー 一覧

現在、メディアを賑わせている「ヘンプシードオイル」「ヘンプナッツ」「麻の実食品」ですが、これも基本的には大麻草の種子を使用しております。種子には陶酔成分は含まれておりませんのでご安心してお召し上がりいただけます。

ヘンプ食品の栄養素は折り紙つき。亜鉛・鉄分などのミネラルが豊富で、いわゆる必須脂肪酸を多く含んでおります。必須脂肪酸とは、オメガ3やオメガ6といった、体内で生産できないため食事より摂取が不可欠な成分です。

なお、ヘンプナッツの一大生産地はカナダ、中国。その他、オーストリアなどがあります。(産業大麻の大量生産が可能な国は少ないです。)

このページでは、各メーカー(輸入社)、取扱商品、食べたことがあるものは一言感想をご紹介。

ヘンプ食品メーカー 一覧

ヘンプキッチン http://www.hempkitchen.jp/
○日本で最初にヘンプ食品を本格的に販売をはじめた、20年以上の実績と信頼あるメーカー。カナダ産で粒小さめ。美味しいです。
取扱商品:有機麻の実油、有機麻の実ナッツ、有機麻の実ナッツ(非加熱)、有機ヘンプパウダー、麻の実入り本格パスタ、麻の実入り米粉のパンケーキミックス、麻の実そば、麻の実入り玄米がゆ

ヘンプフードジャパン http://hempfoods.jp/
○近年最も勢いのあるヘンプ食品メーカー。種が大きく、美味しいです。
取扱商品:ヘンププロテイン、ヘンプシードオイル、ヘンプシード

Nutiva (輸入社:株式会社アスプルンド)  http://www.asplund.co.jp/brands/entry-184.html
○アメリカの健康食品ブランドNutiva(ヌーティバ)。
取扱商品:オーガニックヘンプパウダーハイファイバー、オーガニックヘンプオイル

Pacific ヘンプミルク (輸入社:オンガネジャパン株式会社) http://www.ongane.co.jp/det-362r.html
○カルディコーヒーなどでも取り扱っている。調整(味付け)してあり、甘くて飲みやすかったです。昔はヘンプブリスというものをヘンプキッチン社も販売していたのですが、現在はヘンプミルクはここだけっぽい(2016年現在)
取扱商品:ヘンプミルク

Biosoul http://www.biosoulfoods.com/
○情報が少なくよくわかりませんが、オーストリア産のヘンプナッツを使用。
取扱商品:オーガニック麻の実

スタースーパーフーズインターナショナル (販売:ディノス) http://www.dinos.co.jp/p/1356400173/
カタログ通販・オンラインショッピングの大手「ディノス」でも、ヘンプオイルの取り扱いが開始されたようです。カナダ産。
取り扱い商品:ヘンプオイル

 

世間が少しづつ大麻草(ヘンプ)の有用性に気づいてきたようですね。これがブームに終わらないことを望むばかりです。

マリファナとヘンプの違いって?

マリファナ・ヘンプはどちらも大麻草の別称です。

今、世界各地で「マリファナ」「ヘンプ」はどちらもそれぞれ別の面からその「価値」が再考され始めています。どちらも大麻草を意味する言葉なのですが、陶酔性分の有無、利用用途の違いなどで呼称に違いがあります。大麻草についての理解を広げるためにはここらへんはしっかりと説明すべき点だと思い、なるべくわかりやすくまとめてみました。

◎目次
ヘンプについて
1、健康、美容分野におけるヘンプ
2、繊維産業・アパレルにおけるヘンプ
マリファナについて
1、医療分野におけるマリファナ
2、嗜好品としてのマリファナ
ヘンプ=マリファナ、何が違うか?
1、植物としては同種!
2、品種による栽培方法の違い
3、共通点は?

◎ヘンプについて

健康・美容分野におけるヘンプ

最近、スーパーフード(健康に役立つ食品の総称)の一つとして、色々なメーカーから「ヘンプ(麻の実)食品」が販売されています。主に殻を剥いた「ヘンプナッツ」、実から絞り出した「ヘンプオイル」、オイルを絞ったあとの残渣を粉末状に加工した「ヘンプパウダー(プロテイン)」などの名前で販売されています。

自然食品店などでは昔から結構な頻度で見かけておりましたが、今は芸能人なんかもブログに載せてたり、女性向けの情報ウェブサイトの記事なんかでもしょっちゅう取り上げられている様子。栄養価の高さ(必須脂肪酸など)が注目を集めています。味は購入して試してみて下さいね~おいしいですよ。

ちなみに、数年前までは、日本では「ヘンプキッチン」の商品くらいしか流通していなかったと思います。(一部の個人輸入規模を除く)しかし現在、ヘンプフードジャパン(オーストラリア)、ヌーティバ Nutiva(アメリカ)など、後発のメーカーさんもたくさん参入してきている模様です。つい先日、近くのカルディコーヒーでヘンプミルク 今はアマゾンでヘンプミルクが販売されていたりと、ヘンプ食品はさらに広く知られることとなりそうな予感。

大麻トリビア「知らぬ間にあなたも大麻の実を食べてますよ!」
実はヘンプ食品は舶来の食品でもなんでもなく、七味唐辛子なんかにも入っていて、知らぬ間に多くに日本人が口にしている食品でもあります。「八穀」のうちの一つ。(デジタル大辞泉より)日本の伝統食材といっても過言ではないかも。

また、食用にもなる麻の実油ですが、これはスキンケア用のオイルとしても有望視されているようです。ボディショップのヘンプクリームなどは特に有名で、また、日本ブランドとしては、シャンブルがヘンプオイル専門ブランドとして以前から普及に努めているようです。

関連リンク

ヘンプオイル使用の化粧品ブランド一覧

ヘンプシード・麻の実ナッツ ヘンプ食品メーカー 一覧

ファッション・アパレルにおけるヘンプ

ファッション・アパレルに興味がある人は、「ヘンプ」と聞くと、食べ物としてより、いわゆる「麻の服」が耳なじみかと思います。そうです、ヘンプという言葉は、もともと衣料・繊維用として栽培されてきた大麻草を指す英語なのです。

大麻トリビア「麻≠ヘンプの不思議」
家に麻っぽい服があるかも!という方は、是非ともその服を引っ張りだしてみてください。品質表示のタグに「麻」と書いてあるかもしれません。でも、それはヘンプ製ではなく、リネン(亜麻)ないしはラミー(苧麻)製の服です。ヘンプは指定外繊維(ヘンプ)などという表示が義務付けられています。
辞書などで引くと、麻=①大麻草(つまりヘンプ)②麻は茎の皮から繊維を剥ぎ取る植物の総称。と出るのですが、繊維業界では、なぜかヘンプを麻とは称せないのが現状。

上の大麻トリビアの通り、ラミー・リネンと混同されやすい現状がありますので、まだまだ誤解や知名度がイマイチとなっております。また、世界的な生産量がラミー・リネンに比べてが少ないこともあり、まだまだメジャーな服飾素材ではありません。

ヘンプは、リネン・ラミーより繊維は強靭とされ、抗菌性や速乾性が高いとされています。また、基本的に除草剤・殺虫剤等の農薬は不要で、適切な施肥を行えば連作も可能です。そのため、アパレル分野ではエコな素材として、アウトドアブランドやエシカルファッションといった分野で認知度が高い繊維です。

まだまだマイナーな繊維植物ではありますが、驚くことに、縄文時代~戦後まで、日本中で栽培されてきた植物の一つでもあります。(福井県の鳥浜貝塚からもその痕跡が見つかっている。)

伝統的には、天皇陛下が大嘗祭でお召しになる儀式用の衣は大麻でできており、大麻には祓う力があるとされています。

大麻トリビア「神社には大麻だらけ」
神社のしめ縄、お相撲さんのしめ縄など、大麻を加工した精麻を使ったものが多いです。また、大麻と名のつくものも多く、大麻(おおぬさ)、神宮大麻など、由来には麻が関連しているものも多い。詳しくはwikiなんかでチェック!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%BA%BB_%28%E7%A5%9E%E9%81%93%29

 

最近の新しい動きとしては、「麻世妙」というエイベックス・三越伊勢丹が出資?するヘンプブランドが立ち上がったことです。このブランドの面白いところは、「日本人が忘れてしまった布」である大麻布を復興させるをキーフレーズに据えていることです。「ヘンプ」という「大麻・マリファナ」というイメージから距離のある言葉を選ばず、あえて「大麻布」でブランディングを行っているところは、「大麻草」についての人々の認識を大きく変えることができる可能性があります。また、それを大資本の会社が後押しするということも、非常に興味深いなぁと思うところです。

その他、草の根的にヘンプにこだわったのアパレル・服飾品を作っているブランド・メーカーなどもいろいろとあり、そこら辺はヘンプ ブランド・メーカー一覧などのページで確認して下さい。

日本国内のヘンプ服ブランド・メーカー一覧

ヘンプ生地の購入方法 購入サイト一覧

海外ヘンプ衣料ブランド一覧

ヘンプの建材について

まだまだ一般的にメジャーではないですが、ヘンプはバイオマス素材としても注目されています。自動車産業にはヘンププラスチック、建材としては断熱材、ヘンプクリートなど様々な分野でさらなる活用が期待されています。

ヘンプクリートの日本の取扱・販売企業まとめ

◎マリファナについて

医療分野におけるマリファナ

日本では、まだまだ多くの人が「危険なドラッグ」と認識しているマリファナですが、ちょっとインターネットや書籍を読めば、必ずしもそのようなものでないと知ることができます。

実は、マリファナに含まれるカンナビノイドという成分が、疼痛(痛み)を和らげる効果があったり、抗炎症作用など、様々な薬理効果があることがわかってきています。その他、食欲増進作用、吐き気の緩和などが挙げられます。

現在、医療用としてマリファナを処方できる国は結構あります。wikiにまとめられているので拝借しますと、

アメリカでは2016年6月時点で全50州中25州と首都ワシントンD.C.[1][2][3]、他にカナダイスラエルベルギーオーストリアオランダイギリススペインドイツフィンランドオーストラリアコロンビアなどで認められている。通常、大麻の使用には処方箋が必要になり、地域的な法によって販売(配給)の方法が異なる。大麻の医療利用について研究が進められている[4][5][6][7]。アメリカでは、食品医薬品局(FDA)と麻薬取締局(DEA)は「大麻には医療価値はない」との見解を示しているが、各州法によって医療大麻薬局から合法的に医療用大麻を利用できる。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%A4%A7%E9%BA%BB

のようになっております。

欧米諸国を中心に、合法もしくは非犯罪化か進んでいます。別にマリファナを吸え!と言いたいわけではないですが、これほど多くの国が大麻に対して寛容な姿勢を取っていることは、知っているのと知らないのとでは印象が大きく変わるかと思います。

医療目的での大麻の主な使用用途ですが、神経性・慢性の疼痛に対する痛み止め、抗炎症作用、抗腫瘍作用、食欲増進・吐き気を抑える、睡眠促進、抗うつ作用など様々あります。主に癌治療などの終末医療・全身消耗を伴うエイズなどでは使用されています。

カンナビノイドと癌についての詳細はアメリカ国立がん研究所の癌情報をまとめたものを正式なライセンスの元に翻訳している「がん情報サイト」でも確認できます。

近年では、小児のてんかん(癲癇)への安全な特効薬としても欧米では利用されていたり、カンナビノイド製剤の臨床試験などが行われています。ちなみにてんかんについては日本の名だたる研究機関も、その有用性を示唆する報告を発表しています。

脳内マリファナ類似物質が、脳発達に重要なことを発見 -内因性カンナビノイドが抑制性シナプスの伝達疲弊を防ぎ、伝達効率を安定化- |理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2010/20100429/digest/
脳内マリファナがてんかんを抑えるしくみを解明 |国立研究開発法人日本医療研究開発機構
http://www.amed.go.jp/news/release_20160722.html

勿体無いことに、大麻取締法によって、日本国内では大麻草からカンナビノイドを使用した実験ができませんが、合成したカンナビノイドやカンナビノイド受容体に作用する物質などを使用して実験しているようです。(例えばこちら 和光純薬 http://www.wako-chem.co.jp/siyaku/info/men/article/cannabinoid.htm などで取扱いあり。)

なお、世界的な製薬会社のGWファーマシーが大麻草から抽出したカンナビノイドを使用したものが薬品として認可されています。サティベックスという製品名で、主にMS(多発性硬化症 日本では難病指定)の患者さんに処方されています。

ちなみに「抽出」というのは、精製ではなく、文字通り「抽出」です。大麻成分を絞り出しているといように理解してください。要は大麻チンキというやつです。(実際には液化二酸化炭素による抽出と思われる。

このサティベックスは大塚製薬がアメリカでの販売権を獲得しています。 https://www.otsuka.co.jp/company/newsreleases/2007/20070214_01.html

大麻は長いことまともな研究がされてこなかった(民間療法や漢方としての歴史があるのにもかかわらず!)ため、民間での声が大きく→医学研究が盛んに、→追って規制が緩和されてきたという経緯があります。

アメリカにおける医療大麻の解放運動については、「医療マリファナの奇跡(矢部 武 著)」という良書がありますので興味のある方は御覧ください。

嗜好品としてのマリファナ

大麻の主成分であるTHC(デルタナイン テトラハイドロカンナビノール)は上記の医療用途としても効用がありますが、いわゆる「High (ハイ)」になってしまいます。ハイと表現しますが、アルコールのように血圧・心拍数が上がってアグレッシブになるというよりは、リラックス効果の強い陶酔感が主です。英語では、たくさん吸って重力が強く体が重くなったような感じをストーンド(stoned)と言うのですが、これは大麻の効果のリラックス効果をうまく捉えた表現です。
また、日々の生活のちょっとしたことに幸せを感じたり、お喋りになり、ご飯が美味しく感じ、音楽がいつもより深く楽しむことができる、そんなプラスの効果を感じる人が多く、嗜好品として週末にお酒の代わりに楽しんでいる人が世界中に存在します。

すでにアメリカでは幾つもの州で合法化しており、カナダでは2018年8月ごろに完全解禁となる予定となっております。

ヘンプ=マリファナ、何が違うか?

植物としては同じ種。用途目的に応じた品種が様々。

ヘンプ・マリファナもどちらも大麻草という同じ種の植物です。最終製品での使用用途に合わせて様々な品種が開発・使い分けられていますが、基本的にすべて交雑可能となっています。
日本のお米(ライス)で例えると、もち米、うるち米、酒米と使用用途が違うものがあり、さらにその中で味や栽培適正の違いで品種が分かれていること(こしひかり、あきたこまちなど)をイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。
加えて各国の規制では、産業用ヘンプはTHC(陶酔成分)の含有量が極めて少ないものである必要があります。
産業用ヘンプであれば、食品用途(栄養価の高い種子がたくさん収穫できる)、繊維製品用途(背が高く育ち、枝が少なく靭皮繊維が柔らかい)、バイオマス製品用途(麻幹など含め、乾燥収量が多い)、CBD製品用途(CBD含有量が多い)などでそれぞれ適した品種を栽培します。
医療用途や嗜好用のマリファナについて、カンナビノイド(THC/CBD)の含有量が多い品種、室内栽培に適した品種、野外栽培に適した品種、自動開花タイプ、フェミナイズド、収量の大小など、多種多様な品種が開発されています。嗜好品目的なので、喫煙時の「味・香り」というのも重要なファクターの一つとなります。マリファナはカンナビスカップという品評会が毎年行われていたりもします。
品種についての詳細は、「大麻の品種について」や「マリファナ・ヘンプの雄株・雌株・雌雄同株・雌株優勢・フェミナイズド」なども御覧ください。

ヘンプ・マリファナの栽培方法の違い

ヘンプとマリファナは目的用途が違うため、特に工業製品として大量栽培を前提とすると、栽培方法が随分と違うものになってきます。写真を交えながら確認いただくとすごく分かりやすいです。

◯産業用ヘンプの栽培風景
一般的に産業用ヘンプの商業栽培は、「種まき」から始めます。
繊維が収穫目的の場合は、畝の間隔を狭め、なるべく枝分かれをしないように育てます。密集させることで、日光を求めて上へ上へと成長するという植物の特性を利用しています。

Orginal souce by CHTA

種子の収穫目的のヘンプ栽培の場合、種まきは畝の間隔を広げ、枝分かれを促進し、種子のできる花穂がたくさん出現するように育てます。(木立ちのようなヘンプに育ちます。)※品種によっては背が低く枝を増やさずに育てても十分な種子収穫ができる品種もあります。

 

 

 

海外ヘンプ衣料ブランド一覧

海外のヘンプブランドの紹介です。日本のヘンプアパレルブランドと同様、どんどん追加していこうと思います。

アウトドア

マナスタッシュ

http://www.manastash.com/

 カジュアル

Cavvas(なんて発音するんでしょうか)

http://cavvas.com/

of the earth

http://www.oftheearth.com/

 

GOOD STUDIOS

http://www.quorinest.com/#brands

オーストラリアのヘンプブランド。
2016年の年末にショップを見に行った。商品点数少なく、またサイズがオーストラリア人企画で微妙でした。ヘンプ100%のシャツの取扱いを確認。

バッグ

テラパックス

http://terrapax.com/

→日本代理店 http://www.terrapax.jp/