米国コカ・コーラがCBD(カンナビジオール)飲料!?その背景とCBDの補足

コカ・コーラが大麻飲料を?!

コカ・コーラが、カナダの「オーロラ・カンナビス社」と大麻飲料(!?)への参入を検討しているとのニュースが報道されました。

日本では、かなりの衝撃をもってこのニュースは受け止められたようで、色々なメディアが報じています。特にハフィントンポストは簡潔にまとめられて読みやすいです。

当ブログでも紹介している大麻関連のビジネスを行っているコンステレーションブランズ・キャノピーグロースなど、またCBDについてざっくりと紹介していました。

なぜコカ・コーラがCBD飲料を検討しているのか?なぜ検討できるのか?

ハフィントンポストでは、下記のようにGWファーマシューティカルズのEpidiolexというCBD製剤が、てんかん向けでFDAに承認されたことを紹介しています。またその後には医療大麻や嗜好大麻についての言及があります。

背景にはアメリカ政府の方針転換
こうした動きの背景にはアメリカ政府の方針転換がある。
アメリカの食品医薬品局(FDA)は6月25日、大麻から抽出した成分で作った新薬を初めて承認した。難治性のてんかんの治療用にCBDを精製したもので、今秋の販売を目指している。
アメリカの一部の州では、娯楽や医療用として大麻の利用が認められているが、連邦法では禁止されているが、これまで慎重だったアメリカの医療分野での大麻の研究が広がる可能性が出てきていた。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/09/18/coke-cannabis_a_23530724/

大麻について詳しくないと、全然わからないですよね。医薬品として承認されたのはわかるんですが、なぜそれをコカ・コーラが販売検討しているのか?コカ・コーラがお薬売るの?連邦法で禁止されているのに販売できるの?と思ったあなたは素晴らしい!この辺りをもう少し詳しく掘ってみましょう。

アメリカ産の産業用ヘンプ由来のCBDは合法

実は、すでにCBDオイルはアメリカ国内でもサプリメントとして流通しており、(アメリカ国内の産業用ヘンプ由来のCBDに限っては原則として)規制の対象にあてはまらないんですね。産業用ヘンプに関する農業法ではTHC(酔っぱらう成分)をほとんど含まない大麻は種子や繊維向けに栽培されています。その茎から抽出されたCBDが流通しています。ヨーロッパ産の産業用ヘンプ由来のCBD製品も普通に流通しています。

マリファナ由来のCBDは大麻合法州に限っては問題なく販売できますが、連邦法では違法です。コカ・コーラはこの違法なマリファナ由来CBD飲料の検討を行っているのです、実は!

なぜなら連邦法ではいまだにマリファナ自体が規制薬物だからです!

FDAの承認からのDEAの規制見直しが視野に!

連邦法では違法なはずのマリファナ由来のCBD飲料を、なぜ米国コカ・コーラが参入検討をできるのか!?ということについて、ハフィントンポストも報じている通り、食品医薬品局(FDA)つまりアメリカの厚生労働省みたいな官庁が、マリファナ由来のCBD製剤を承認したことに加えて、麻薬取締局(DEA)がCBDの規制見直しを行う可能性が高いということがあります。

現状としては、大麻はスケジュールⅠとカテゴライズされています。このスケジュールワンとは、「医薬品としての価値など微塵もなくて乱用の危険性がめっちゃ高いドラッグ」としています。「あらゆる状況において使用する事は禁止」という区分です。

Schedule I

Schedule I drugs, substances, or chemicals are defined as drugs with no currently accepted medical use and a high potential for abuse. Some examples of Schedule I drugs are:

heroin, lysergic acid diethylamide (LSD), marijuana (cannabis), 3,4-methylenedioxymethamphetamine (ecstasy), methaqualone, and peyote

https://www.dea.gov/drug-scheduling

上記はDEAのサイトから引用。ヘロインやLSDなどと同じ区分です。

FDAが大麻の成分の一つ、CBD(カンナビジオール)を難治性のてんかんに使える医療品として認めてしまいました。安全で、高用量で摂取しても問題がないと認めています。

なお、FDAが医薬品として認めた成分については、DEAが規制物質のカテゴリをSchedule IIまたはIIIに格下げされなければならないことになっているようです。少なくとも大麻由来CBDに対しては、医療的価値を認めなければならないのです。

——9月24日追記——

https://newfrontierdata.com/marijuana-insights/dea-rescheduling-epidiolex-not-yet-cannabis-cbd/
この記事によると、エピディオレックスはリスケジュール(規制変更の対象)だが、CBDがリスケジュールされる可能性は低いとのこと。

エピディオレックスも大麻から抽出しているCBDが主成分なので、この記事が正しいこと言っているかどうかはよくわかりません。

その一方で

https://www.forbes.com/sites/mikeadams/2018/07/10/is-dea-being-forced-to-reschedule-the-cbd-compound/#2621f5e21810

こちらはCBDがリスケジュールされると記述。いずれにしても数日中にDEAによる変更が行われます。

10月追記→結論としてはエピディオレックスのみがリスケジュールされたということですが、その規制レベルはスケジュール5となり、コデインなど咳止め薬と同程度の規制レベルに引き下げられました。

—————–

もちろん、大麻合法州ではすでに大麻成分入りの飲料(THCやCBDが入っている)は普通に販売されているのですが、DEAが規制変更によっては、CBDが合法的かつ一般的な栄養ドリンクなどとして全米で販売できる可能性が出てきます。

今回の大麻飲料の件は、そんな中でのコカ・コーラのCBDへの参入検討の報道だったのです。

※アメリカ産の産業用ヘンプ由来CBDであれば、合衆国どこでも販売は可能ですが(原理的には)、いかんせん産業用ヘンプは2014年からこれまで、産業用ヘンプのパイロットプログラムで試験栽培されている程度で、まだまだ量が足りません。産業用ヘンプの完全合法に向けても、アメリカでは法案の整備が急ピッチで行われています。

(植物分類上はヘンプ=マリファナ=大麻ですが、アメリカの法律上は産業用ヘンプ≠マリファナで規制されています。州法では合法だったり、すごく法規制がごちゃごちゃしています。)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。