マリファナとヘンプの違いって?

マリファナ・ヘンプはどちらも大麻草の別称です。

今、世界各地で「マリファナ」「ヘンプ」はどちらもそれぞれ別の面からその「価値」が再考され始めています。どちらも大麻草を意味する言葉なのですが、陶酔性分の有無、利用用途の違いなどで呼称に違いがあります。大麻草についての理解を広げるためにはここらへんはしっかりと説明すべき点だと思い、なるべくわかりやすくまとめてみました。

◎目次
ヘンプについて
1、健康、美容分野におけるヘンプ
2、繊維産業・アパレルにおけるヘンプ
マリファナについて
1、医療分野におけるマリファナ
2、嗜好品としてのマリファナ
ヘンプ=マリファナ、何が違うか?
1、植物としては同種!
2、品種による活用用途の違い
3、共通点は?
まとめ

◎ヘンプについて

健康・美容分野におけるヘンプ

最近、スーパーフード(健康に役立つ食品の総称)の一つとして、色々なメーカーから「ヘンプ(麻の実)食品」が販売されています。主に殻を剥いた「ヘンプナッツ」、実から絞り出した「ヘンプオイル」、オイルを絞ったあとの残渣を粉末状に加工した「ヘンプパウダー(プロテイン)」などの名前で販売されています。

自然食品店などでは昔から結構な頻度で見かけておりましたが、今は芸能人なんかもブログに載せてたり、女性向けの情報ウェブサイトの記事なんかでもしょっちゅう取り上げられている様子。栄養価の高さ(必須脂肪酸など)が注目を集めています。味は購入して試してみて下さいね~おいしいですよ。

ちなみに、数年前までは、日本では「ヘンプキッチン」の商品くらいしか流通していなかったと思います。(一部の個人輸入規模を除く)しかし現在、ヘンプフードジャパン(オーストラリア)、ヌーティバ Nutiva(アメリカ)など、後発のメーカーさんもたくさん参入してきている模様です。つい先日、近くのカルディコーヒーでヘンプミルクが販売されていたりと、ヘンプ食品はさらに広く知られることとなりそうな予感。

大麻トリビア「知らぬ間にあなたも大麻の実を食べてますよ!」
実はヘンプ食品は舶来の食品でもなんでもなく、七味唐辛子なんかにも入っていて、知らぬ間に多くに日本人が口にしている食品でもあります。「八穀」のうちの一つ。(デジタル大辞泉より)日本の伝統食材といっても過言ではないかも。

また、食用にもなる麻の実油ですが、これはスキンケア用のオイルとしても有望視されているようです。ボディショップのヘンプクリームなどは特に有名で、また、日本ブランドとしては、シャンブルがヘンプオイル専門ブランドとして以前から普及に努めているようです。

関連リンク

ヘンプオイル使用の化粧品ブランド一覧

ヘンプシード・麻の実ナッツ ヘンプ食品メーカー 一覧

ファッション・アパレルにおけるヘンプ

ファッション・アパレルに興味がある人は、「ヘンプ」と聞くと、食べ物としてより、いわゆる「麻の服」が耳なじみかと思います。そうです、ヘンプという言葉は、もともと衣料・繊維用として栽培されてきた大麻草を指す英語なのです。

大麻トリビア「麻≠ヘンプの不思議」
家に麻っぽい服があるかも!という方は、是非ともその服を引っ張りだしてみてください。品質表示のタグに「麻」と書いてあるかもしれません。でも、それはヘンプ製ではなく、リネン(亜麻)ないしはラミー(苧麻)製の服です。ヘンプは指定外繊維(ヘンプ)などという表示が義務付けられています。
辞書などで引くと、麻=①大麻草(つまりヘンプ)②麻は茎の皮から繊維を剥ぎ取る植物の総称。と出るのですが、繊維業界では、なぜかヘンプを麻とは称せないのが現状。マジ謎!

上の大麻トリビアの通り、ラミー・リネンと混同されやすい現状がありますので、まだまだ誤解や知名度がイマイチとなっております。また、世界的な生産量がラミー・リネンに比べてが少ないこともあり、まだまだメジャーな服飾素材ではありません。(ここらへんは、ヘンプ関連の情報発信に精力的なASAFUKUのブログに詳しい。)

現在では非常にマイナーな繊維植物ではありますが、驚くことに、縄文時代~戦後まで、日本中で栽培されてきた植物の一つでもあります。(福井県の鳥浜貝塚からもその痕跡が見つかっている。)

また、天皇陛下が大嘗祭でお召しになる儀式用の衣は大麻でできており、大麻には祓う力があるとされています。

大麻トリビア「神社には大麻だらけ」
神社のしめ縄、お相撲さんのしめ縄など、大麻を加工した精麻を使ったものが多いです。また、大麻と名のつくものも多く、大麻(おおぬさ)、神宮大麻など、由来には麻が関連しているものも多い。詳しくはwikiなんかでチェック!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%BA%BB_%28%E7%A5%9E%E9%81%93%29

 

最近の新しい動きとしては、「麻世妙」というエイベックス・三越伊勢丹が出資?するヘンプブランドが立ち上がったことです。このブランドの面白いところは、「日本人が忘れてしまった布」である大麻布を復興させるをキーフレーズに据えていることです。「ヘンプ」という「大麻・マリファナ」というイメージから距離のある言葉を選ばず、あえて「大麻布」でブランディングを行っているところは、「大麻草」についての人々の認識を大きく変えることができる可能性があります。また、それを大資本の会社が後押しするということも、非常に興味深いなぁと思うところです。

その他、草の根的にヘンプにこだわったのアパレル・服飾品を作っているブランド・メーカーなどもいろいろとあり、そこら辺はヘンプ ブランド・メーカー一覧などのページで確認して下さい。

日本国内のヘンプ服ブランド・メーカー一覧

ヘンプ生地の購入方法 購入サイト一覧

海外ヘンプ衣料ブランド一覧

◎マリファナについて

医療分野におけるマリファナ

日本では、まだまだ多くの人が「危険なドラッグ」と認識しているマリファナですが、ちょっとインターネットや書籍を読めば、必ずしもそのようなものでないと知ることができます。

実は、マリファナに含まれるカンナビノイドという成分が、疼痛(痛み)を和らげる効果があったり、抗炎症作用など、様々な薬理効果があることがわかってきています。その他、食欲増進作用、吐き気の緩和などが挙げられます。

現在、医療用としてマリファナを処方できる国は結構あります。wikiにまとめられているので拝借しますと、

アメリカでは2016年6月時点で全50州中25州と首都ワシントンD.C.[1][2][3]、他にカナダイスラエルベルギーオーストリアオランダイギリススペインドイツフィンランドオーストラリアコロンビアなどで認められている。通常、大麻の使用には処方箋が必要になり、地域的な法によって販売(配給)の方法が異なる。大麻の医療利用について研究が進められている[4][5][6][7]。アメリカでは、食品医薬品局(FDA)と麻薬取締局(DEA)は「大麻には医療価値はない」との見解を示しているが、各州法によって医療大麻薬局から合法的に医療用大麻を利用できる。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%BB%E7%99%82%E5%A4%A7%E9%BA%BB

のようになっております。

欧米諸国を中心に、合法もしくは非犯罪化か進んでいます。別にマリファナを吸え!と言いたいわけではないですが、これほど多くの国が大麻に対して寛容な姿勢を取っていることは、知っているのと知らないのとでは印象が大きく変わるかと思います。

医療目的での大麻の主な使用用途ですが、神経性・慢性の疼痛に対する痛み止め、抗炎症作用、抗腫瘍作用、食欲増進・吐き気を抑える、睡眠促進、抗うつ作用など様々あります。主に癌治療などの終末医療・全身消耗を伴うエイズなどでは使用されています。近年では、小児のてんかん(癲癇)への安全な特効薬としても欧米では使用されています。

ちなみにてんかんについては日本の名だたる研究機関もその可能性を示唆する報告を発表しています。
脳内マリファナ類似物質が、脳発達に重要なことを発見 -内因性カンナビノイドが抑制性シナプスの伝達疲弊を防ぎ、伝達効率を安定化- |理化学研究所
http://www.riken.jp/pr/press/2010/20100429/digest/
脳内マリファナがてんかんを抑えるしくみを解明 |国立研究開発法人日本医療研究開発機構
http://www.amed.go.jp/news/release_20160722.html